それまで、死ぬなよ

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片脚に炎を纏い、軽々と宙を翔んだかと思うと、重金属のような重い衝撃を敵に見舞う。その振動で左耳の三つの金属がチラチラと揺れた。背中越しに立て続けに響く、数段進化した技の豪勢なフルコース。
その力を何と引き換えにして来やがったか。陳腐な言葉じゃ意味をなさねェ。こんな時、言葉は無力だ。
「それまで、死ぬなよ」
餞にもなりゃあしねェな。

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