すっかり更新をしていなかったので忘れていたのですが、2023年6月 エアブー合わせで新刊を出しました。
「青緑綴り」再録集です。
サンゾロの小説をまとめたいとずっと思っていましたが、何分書き始めてあまりたっていないので数が少ない、長編は「王子と奴隷」しか出していない。ツイッターなどで細かいSSや短編ばかり上げているのみの体たらく。それでも、やっぱり、本として形にしたいなあと。
サンゾロの本を文庫サイズで出したいなとも思っていたので、読む人はいないだろうとはいえ自分の記念に出してしまいました。なので部数は過去最少でした。お手に取ってくださった方、ありがとうございました。無駄に分厚くてほんとすみません。内容はほぼ、支部にも載せている既出のもので、書き下ろしは「夢なら解いて」と、無配にした「ある海賊の告白」です。(ここにも掲載)
収録したのは自分で気に入っているものばかりで、特に最初にサンゾロSSを書いた「蓋し夜の果て」は紙にすることができてうれしいです。これは死ネタではない(と思ってる)のですが、私の好きな山月記ネタを絡ませたいと思っていたのでわりと好きに書けました。ふかふかの虎をサくんには抱きしめてほしい~
「RUN,RUN,RUN」は、同名の公式グッズの絵がめちゃくちゃ可愛くて書いたお話。自分のちびと一緒に走る一味、本当にこの世の平和の象徴!天使!それぞれのキャラらしく、ちびの自分を先導してるのが本当に微笑ましくて。ちびが出てくるお話はあんまり書いてないけど、これほんとに楽しかったのでいつかまたちびの出てくる話を書いてみたい。
「Destination Anywhere」は某TV番組のシリーズが好きでちょっとパロってみた話です。タクシーに偶然乗り合わせた運転手と客、そのシチュから不思議な絆が深まっていくのっていいなあと。ほんとはもっと長くその後の話も繋げればいいんだけれど。でも言ってみれば原作もそうだよね。あの二人は偶然にも同じ船に乗り合わせて、その後の運命をともにしていくんだもの。
「おれたちに明日はある」これ、タイトルは有名な映画のやつのもじり笑。でもその物語のパロではなくて、話の内容は、サゾというより、現在の人口減に悩む限界村の話が心に来ていて、若者として心から重宝がられるのがあの二人だったらどうだろうという…そんな萌えがあります。きっと誰にもつたわらない萌え笑。
「雛鳥は三度瞬く」シリーズは、これも最初にツイッターで書き始めたサゾの連載で、いいねを頂いたのをきっかけに続きを細々と書いていたものをまとめることができました。ちなみに北海道に住んだことはないけど北海道には少しご縁があります。幼馴染サゾですけど話の中ではほとんど一緒じゃない笑。どうも私は別れている間の事を描きたかったようです…。(この後一話、また書いた)
「天の川渡り」シリーズ。これは、皆様大好きな歳の差おっさんじの世界を試しに煎じさせてもらおうかなと思って書いてみたら、意外と楽しくて、支部では一番反応がある笑。おっさんじさんは、どうしてもチャラくてクズ寄りになってしまいますけど、ほんとは子供っぽく純粋で臆病で、ゾに対しての後ろ暗い感情を持て余してしまいがちですね。この設定、原作の二人からはかなりかけ離れてて私の中ではほとんど一次創作寄りですね。というか三次創作? 続きもまた書いてしまったりしてますが、これはほんとにサとゾではなく別人の世界です。書くのは楽しいけど。
「命綱」は、逆に原作に沿った話です。ゾロがあの時どう思ったか、何を考えたかを妄想してみました、が、なかなかこれは難しかった。原作通りに受け取ってみたつもりだけれど、原作でのゾロの中のサンジの比重が果たしてどれだけのものか、漫画では冗談めかして描かれているので私にはどうしても自分の都合の良いように取ってしまいがちで、冷静な解釈?読解?に基づいて何か書くと本当に難しいです。ゾロの心理描写が原作にあまりないため。ゾロはあのサンジとの約束を本当はどう捉えているんでしょうね。きっと私が思うよりシンプルに、有事の覚悟はすっかりできてるんだろうな。
「大秘宝」超絶短い文ですが、これは私の中の両翼としてのふたりの最終回です笑。本編がいつか迎えるであろう最終回。それはそれは想像を超えて盛大で、大騒ぎで、雄大なものになるに違いない。でも、細々と二人についての二次創作をこしらえてきた身としては、望む二人の最終形ってずっと心に大事に持っていて、本編とは別に、妄想の中で存在し続ける。きっとそうだと思ってます。
再録集が出ました(事後)
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